FreeBSD への Mathematica のインストール

原作: Rich Murphey and Chuck Robey

訳: はらだ きろう .

この文書は, Mathematica 2.2 の Linux バイナリディストリビューションを, FreeBSD 2.1 にインストールする方法について説明します.

Mathematica は, そのままでは FreeBSD をサポートしていませんが, Linux は サポートしています. ですから, Linux エミュレータの設定が終わってしまえ ば, Mathematica を動作させる環境はほとんど整ったことになります.

DOS 用のスチューデント版 Mathematica から Linux バージョンへのアップグレー ド価格は, 執筆時点 (1996年5月) では, $45.00 です. 直接 Wolfram(電話番号(217) 398-6500)に注文して, 支払いはクレジットカー ドでおこなえます.

Mathematica ディストリビューションの展開

バイナリは, Wolfram から CDROM で配布されています. CDROM には, 1ダー スほどの tar ファイルが含まれており, それぞれサポートされているアーキテ クチャに対応しています. Linux 用のファイルは, LINUX.TAR です. 例えば /usr/local/Mathematica 以下にインストールする場合は, 以下のようにしま す.

# cd /usr/local
# mkdir Mathematica
# cd Mathematica
# tar -xvf /cdrom/LINUX.TAR

Mathematica パスワードの取得

Mathematica を実行する前に, 使用するマシンに対応した ``machine ID'' を Wolfram から取得する必要があります.

Linux 互換ランタイムライブラリがインストールされており, mathematica の展 開が終了したら, Install ディレクトリで mathinfo プログラムを使用す ることで ``machine ID'' を得ることができます.

#  cd /usr/local/Mathematica/Install
# mathinfo
LINUX: 'ioctl' fd=5, typ=0x89(), num=0x27 not implemented
richc.isdn.bcm.tmc.edu   9845-03452-90255

ここで, richc の ``machine ID'' は, 9845-03452-90255 となります. ioctl のメッセージは無視してください. まだ FreeBSD では実装されていません. Mathematica を実行するたびに同様のメッセージが表示されますが, 実際の使 用に問題はありませんので, 無視してかまいません.

電子メールや電話, ファックスなどで Wolfram に ``machine ID'' を知らせ て登録すると, いくつかの番号のグループからなるパスワードが送り返されて きます. パスワードを, マシン名, ライセンス番号とともに, mathpass ファ イルに追加します.

追加は, 以下のようにおこないます.

# cd /usr/local/Mathematica/Install
# math.install

ライセンス番号と, Wolfram から送られてきたパスワードを入力を求めます. 入力を間違えたりして, math.install の実行が失敗しても大丈夫です. mathpass ファイルを手動で編集して, 情報を訂正してください.

パスワードの入力後, math.install では, インストール方法を, デフォルト 設定でのインストールか, 自分で方法を指定するインストールから選ぶことが できます. 筆者のようにインストールプログラムを信用していない場合は, 自 分でディレクトリを指定する方を選択するでしょう. 自分で指定するインストー ルを選んだ場合, math.install 自身ではディレクトリの作成はおこないません. 注意してください. 別のウィンドウでシェルを開いて, 指定するディレクトリ を作成してください. 存在しないディレクトリを指定して, math.install が インストールに失敗した場合には, ディレクトリを作成し, math.install を 再び実行してください. 筆者らがインストール先に選んだディレクトリは, 以 下の通りです. くれぐれもあらかじめ作成してから, math.install で指定す るようにしてください.

/usr/local/Mathematica/bin for binaries
/usr/local/Mathematica/man/man1 for man pages
/usr/local/Mathematica/lib/X11 for the XKeysymb file

また, システムレコードファイルとして, /tmp/math.record を使用するように 設定することもできます. このファイルには, セッションのログが記録されま す. この設定が終了すると, math.install は残りのファイルを展開して, 必 要な場所に格納します.

Mathematica ノートブックの機能は, X フロントエンドとして本体とは別に含 まれています. X フロントエンドを正しくインストールするには, /usr/local/Mathematica/FrontEnd ディレクトリに移動し, ./xfe.install シェ ルスクリプトを実行します. インストール先を指定しなければなりませんが, あらかじめ作成する必要はありません. 必要なディレクトリは, すべて math.install によって作成されているからです. インストールが終了したら, /usr/local/Mathematica/bin ディレクトリに, mathematica という名前の シェルスクリプトが新たに作成されているはずです.

最後に, Mathematica がインストールしたシェルスクリプトを修正する必要 があります. /usr/local/Mathematica/bin に含まれるすべてのシェルスクリプ トの先頭部分に以下の行を追加します.

XKEYSYMDB=/usr/local/Mathematica/lib/X11/XKeysymDB; export XKEYSYMDB

これは, Mathematica が使用する Mathematica バージョンのキーマップファイル XKeysymDB の場所を指定するものです.

2.1-STABLE を使用している場合は, 以下の行も追加してください.

RESOLV_HOST_CONF=/compat/linux/etc/host.conf; export RESOLV_HOST_CONF

これは, Mathematica に Linux バージョンの host.conf を使用するように指定し ます. FreeBSD の host.conf の文法は, Linux のものと異なっているため, この 指定をおこなわないと, /etc/host.conf に関わるエラーが発生します.

新しいマニュアルページを利用したい場合は, さらに /etc/manpath.config ファイ ルを修正する必要があります. また自分の ~/.cshrc を変更して, /usr/local/Mathematica/bin をパスに追加してください.

これでインストール作業はすべて終了です. mathematica とタイプすれば, 見栄えのする Mathematica ノートブックが表示されるはずです. Mathematica には, Motif ユーザインタフェースが含まれますが, スタティックにリンクさ れているため, Motif のライブラリは必要ありあません. 頑張って Mathematica をインストールしてください.

バグ

ノートブックフロントエンドは, 以下のようなエラーメッセージを表示して, ハングすることがあることが知られています.

File .../Untitled-1.mb appears to be broken for OMPR.257.0

今のところ原因はわかっていませんが, このバグが影響を及ぼすのは, ノートブッ クの X window フロントエンドのみです. Mathematica エンジン本体に影響は ありません. そのため, ``math'' によって起動されるコマンドラインのインタ フェースを使用している場合は, このバグは関係ありません.

謝辞

S�ren Schmidt とPeter Wemm に深く感謝します. Linuxエミュレーションが現在の形に あるのは, 彼らのおかげです. そして, 彼ら二人にハッパをかけて, 犬のよう に働かせた Michael Smithに. 今やLinuxエミュレーションは, linuxよりうま くlinuxバイナリを実行できます! :-)